横収差図
光学での「横」は像高さ方向です ・・・ 光軸と直角方向
横収差図は横軸に開口高さ(h)を取り、縦軸に主光線とのズレ量(⊿y)を取ります
下右図は2段になっていますが、指定した画角毎の横収差です
横収差図の上部に Tangential 、Sagital の記載があります
Tangential 方向はYZ平面、Sagital 方向はそれと直交する方向です
YZ平面上の軸外物点に対し開口高さが [h ~ -h] に変化すると、主光線とのズレは非対称になります
これに対し Sagital 方向はY軸に対し対象となるため+h側だけ記載するのが一般的です(光学系が軸対称でない場合は両側を記載します)
横収差図に赤、緑、青の3本のラインは指定した各波長での横収差です
このラインのズレは倍率色収差を表します

縦収差図
光学での「縦」は光線の進行方向です ・・・ 光軸方向
縦収差図は縦軸に画角を取り、横軸に光軸上の縦・横の焦点位置をプロットした図です
縦収差図は非点収差、像面湾曲の量を示します
また各波長毎に重ね合わせ出力することで色収差が把握できます
※ 縦収差図は光学設計を行う上で様々な情報を提供します
例えば、最近のカメラレンズでは非球面レンズを使用する例が多いですが、その際の高次収差の影響やレンズの組立感度等々
※ 個人的には縦収差図とMTF図を光学設計上の性能指標にしてます
